そもそもお肌のターンオーバーとはどういう仕組み?
ターンオーバーとは、お肌の生まれ変わりのことです。
お肌は、古くなった皮膚が「角質(=角質細胞)」として剥がれ落ち、その下にあった皮膚が表面に出てくるようにして生まれ変わっています。通常この周期は30日前後のサイクルで行われます。ターンオーバーを適切な周期に保つことで、しみなども発生しにくくなるほか、様々なお肌トラブルの予防につながります。
健康で美しい肌を目指すためには「ターンオーバー」を、正常に保つことが重要なのです。
ターンオーバーが乱れると何が起こる?
逆にターンオーバーが乱れてしまえば、古い角質により、キメが粗い状態となってしまうほか、くすみが引き起こされてしまいます。
他にも、メラニン色素がうまく排出されず、しみの原因ともなってしまいます。お肌の大敵である「乾燥」や、「ニキビ」、「吹き出物」など、様々な肌トラブルが発生する原因となります。
ターンオーバーは早めればいいわけではない
よくある勘違いとして「ターンオーバーを早めるほうがいい」と考える人もいるかもしれません。重要なことは「適切な周期とする」ことなのです。
「お肌のダメージ」や「乾燥」が発生すると、お肌は内側を守ろうと、ターンオーバーのスピードを無理に早めようとします。しかしこの無理に早めたターンオーバーは「不十分な細胞」を作ってしまうのです。
この不十分な細胞は、剥がれ落ちる機能も不足しており、ターンオーバーをかえって乱すことにつながります。さらに、そのまま角質層に積み重なり、皮膚の凹凸が激しくなり、くすみやハリ・弾力の低下につながります。
- お肌がダメージを受ける
- ターンオーバーが無理に早め未成熟な「乾燥しやすい角質細胞」ができる
- お肌トラブルが起こる
- 乾燥により無理にターンオーバーが早まり「乾燥しやすい角質細胞」が生まれる
という「負のスパイラル」に陥ってしまいます。正しい方法で、正しい周期のターンオーバーに整えることが重要なのです。
角質肥厚
本来剥がれ落ちるはずの角質がお肌に残ってしまい、角質層が徐々に厚みをましてしまうことを「角質肥圧」といいます。
お肌のごわつきや、「毎日のスキンケアの効果が薄れてしまう」可能性もあるので、注意しましょう。
ターンオーバーが乱れる3つの原因
ターンオーバーが乱れる原因として、以下の3つが挙げられます。
- 加齢
- 間違ったスキンケア
- 生活習慣の乱れ
それぞれ詳しくご紹介していきます。
加齢とともにターンオーバー周期は長くなる
「年齢を重ねる」ことによって、ターンオーバーに時間がかかるようになります。
年齢 | ターンオーバー周期 |
20代 | 約28日 |
30〜40代 | 約45日 |
これは「乱れ」ではありませんが、加齢により細胞のエネルギーが不足していってしまうのです。すなわち、お肌の根本的なエイジングケアが必要となります。
間違ったスキンケア
気を遣っているスキンケアによって、かえってターンオーバーを乱す結果につながってしまっていることもあります。
- 紫外線対策が行えていない
- 洗顔やクレンジングが不足し汚れが落としきれていない
- 普段のスキンケアの方法が間違っている
- 使用している洗顔の洗浄力が強すぎる、化粧品を使いすぎている
- ピーリングなどをしすぎている
スキンケアにおいては「高級な化粧品を使用する」ことではなく「正しい方法を身につける」ことがまずは重要です。
生活習慣の乱れ
日々の生活習慣が、ターンオーバーに繋がってしまいます。
- 睡眠不足、不規則な睡眠
- 栄養バランスの偏り、過度なダイエット
- ストレス
- 運動不足
- たばこやアルコール
どんなに効果的なスキンケア用品を使用していても、「体の内側」を正さなければ効果が薄くなってしまいます。
ターンオーバーを整える7つの方法
さて、ここからは「ターンオーバーを適切に整える方法」をご紹介していきます。
- 紫外線対策を行う
- 質の高い睡眠を取る
- 栄養バランスを整える
- 適度な運動を行う
- 体温を上昇させる
- スキンケアを行う
紫外線対策を行う
ターンオーバーに限らず、お肌にとって紫外線は大敵です。
この紫外線が上記のターンオーバーの乱れを引き起こすほか、光老化にもつながります。日焼け止めなどを使用してお肌を紫外線の影響から守りましょう。
紫外線や夏や晴れの日だけでなく、秋や冬、曇りや雨、室内にも通年降り注いでいます。
夜には紫外線対策は原則必要ありません。
質の高い睡眠
質のいい睡眠、睡眠時間は、お肌に必須です。
睡眠中は成長ホルモンが分泌されるため、ターンオーバーにとって非常に重要な時間となります。逆に睡眠時間が少なければ、ターンオーバーの乱れだけでなく、様々な肌トラブルの発生につながります。しっかりと睡眠時間を確保するようにしましょう。また、睡眠の質を高めるため、
- 寝る前にスマホをいじらない
- 寝る3時間前までに食事を済ませる
- 寝る2時間前までに入浴を済ませる
- アロマオイルの使用
などといった方法も有効です。
栄養バランスを整える
ターンオーバーにおける新しいお肌を作るのは「食事」です。
当然ながら、人間の体は毎日の食べ物によって作られています。すなわち、栄養バランスの乱れは、ターンオーバーの乱れにつながります。タンパク質やビタミン類を含め、栄養バランスを整えるようにしましょう。
レバーや卵、乳製品、緑黄色野菜や納豆などの発酵食品がおすすめです。
また、代謝を挙げるため「水分」もしっかりとることでターンオーバーを整えることにつながります。
限界がある場合、サプリメントを検討するといいでしょう。
適度な運動をおこなう
適度な運動は、美肌、ターンオーバーを整えることにつながります。
運動をすることで、成長ホルモンの分泌や、ストレス解消によるホルモンバランスの乱れの抑制につながり、ターンオーバーを促します。
さらに疲労により上記の「質のいい睡眠」にも繋がるほか、筋肉量が増えることで細胞に栄養が行き渡りやすくなるため、老化防止にもつながります。
入浴などにより体温をあげる
体温をあげることもターンオーバーを整えることに重要です。
具体的な方法として、
- 暖かい飲みものを飲む
- 上記の適度な運動
- 入浴やサウナ
などが挙げられます。
入浴やサウナは入りすぎるとかえって乾燥してしまうため注意が必要です。
お肌に刺激を与えない
お肌にとって「摩擦」は大敵です。
お肌を傷つけてしまい、バリア機能の低下に繋がったり、乾燥を招くこととなってしまいます。
- 洗顔や入浴時ごしごし擦らない
- 熱いお湯を使わない
まずは「なるべく擦らない」ことを意識するといいでしょう。
スキンケア用品を使用する
ターンオーバーの促進に効果的な成分を使用したスキンケアを行うことで、ターンオーバーを促進することができます。
具体的には、以下のような成分があげられます。
- セラミド
- プラセンタ
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンE
- プラセンタ
また、「乾燥している角質」がある場合には、表面だけ保湿をしても効果が薄れてしまいます。浸透力の高いものを使用するといいでしょう。
ターンオーバーを活性化する成分が含まれているものを使用し、「お肌に潤いを与え、それをキープする」というスキンケアの基本を徹底するようにしましょう。